2023年07月18日

アルカナ17、天に召されて星になる、審判&エステ家のタロットにまつわるお話

「星」の札は、思いのほか数の神秘に充ちあふれている札だと、

15日土曜日の学校では1+7=8 の話にも触れさせていただきましたね。

8は、元来縁起ものとは考えられず、「八角形のものなど持つものではない」と言われること等もありました。

虫やタコが忌み嫌われる理由としても、八本脚の生き物であるというところに奇怪、不浄の要素を見出されたりなど、やや偏見に満ちてはいるのです。

が、地域性にもよるところで全世界共通の概念ではありません。

もともと偶数、一けたの最初のそれである2などは、根拠は諸説がありますが、ひとつに「割ることができる=弱い数」とされ、奇数は偶数を上回る、割り切れない強い数とされてきた経緯がありますね。

そして、一者の太陽をあらわす数が1なら、そこには男性の属性が結び付けられ、

同時に2には女性の属性と結び付けられ、女性の数とされる。

がしかし、ところ変われば、容易に1は女性の属性となり、ならば2は男性のと、ここは地域性に寄ります。


偶数について考えてみるのもよいでしょう。

ウェイト・タロットにおいては、アルカナ2と言えば「女教皇」。

霊験あらたかな最強の高位の尼僧に振られている数が2です。

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以降、目立った偶数の大アルカナと女性性について観てみましょう。

4は「皇帝」という男気の札ですが、アンク十字=金星、女性神のシンボルを手にしているのが特徴的です。作画家P.C.スミスのこの世のものとは思えない美術的な技量に感じ入ります。

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6 The Lovers・・女性の方が天使に気づいている・・・一種の優位性がうかがえます。

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8 「力」にもはや解説は要らんでしょう。要る場合は著書をお開きくだされ。

8は、2の3乗、もしくは4倍、増強する女性の諸力を感じさせる流れです。

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14 天使の御姿は、ウェイトでは男女両性的。マルセイユ・タロットでは女性ゆえに可能になる人間のメタモルフォーゼだから。

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17 あ奇数か。。でスルーしてきたビギナー時代。単数換算すれば偶数ではありませんか!

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とある書籍で、土の書籍だったか、この札について「1+7」という数の象徴による解説文を目にした時は斬新さに!・・・そこからすべての札を、いくわけですね。

「アルカナ悪魔=1+5・・・なるほど、6のLoversと道理で構図が似ているわい」等々、、


しかし昨日は、札番号より、星に描かれている八芒星の解説から、なのですが。。

八芒星が全部で8つ、大きな1つ星+七つの星というデザインでもありますこともあり。


また、二けたの数を一けたの数に変換する方法についても諸説があります。

17→ 1+7、 15→ 1+5 と、単純にそれぞれの桁の数を足せばいいというものではありません。

星の17、これを一けたに変換するには、

一けたである1〜9というひとつの単位を引き算する。

新しいサイクルでのカウントがいくつになるか。

17−9=8 ってまあ結局やっぱり一けたと二けたを足した数になるのですよ。

カバラ数秘術などでも、生年月日の数の総和をすべて足して、一けたと二けたを足した数が何になるか? という導き出しがたっくさん出回っているけれども、ロジックを端折るとは何ごとでしょう。。


さてさて、「数」を通してアルカナをグッとつかむ、血肉として頂くための小アルカナ講座が、いよいよ今月27日からスタートです。お会いできますように☆彡

小アルカナとは何なのか?2_ページ_1.jpg

【連続オンライン講座・全5回】タロット小アルカナ・数札の部


各所で講座を開催させていただき、同一アルカナでもって異なる場所で異なるメンバーで、度々講義をさせていただく中で、大アルカナの中で数に触れることは少な目かもしれません。その時々で、「星」の項でも八芒星についても、数の原理的な話はオミットされる場合もあるのですが、本当、どんな講義内容になるかは、その場のメンバー次第なのです。

しかしまあ「星」はもう美しい絵札ですね。。

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が、この不死鳥、えっと驚くくらいしょぼい? でもこれってエジプト象形文字orヒエログリフ文字によく見られる鳥さんぽくないでしょうか?

「人は誰しもいつかは天に召されて、星になる」という象徴表現がありますが、その15日土曜日の午後はアルカナ星で、

午前中の西洋占では、ゼウスによって天に上げられて射手座と化したケイローンの話。

シンクロし、死後の世界について考えてもとりとめがなくなってしまうけれども、

やはり天命を全うした後は、天に上げてもらって誰もが皆星になると考えると、死に対する考えがまた新たなものになろうかと、恐怖などは幾分やわらぐでしょうから、この思想はいいなあなどと。

そしてそろそろ、エステ家のタロットで知られるエステンシ・ファミリーの紹介へと進みたい頃合いだなということで、

第四代ミラノ公&エステ家公女ベアトリーチェの婚礼についてなど

情報をひとつ「審判」をモティーフにしたウェブページをNahdia.netにしたため。

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ている際に、実母が天に召されたという一報が。一報来る前に弔ってしまった感。未来予知能力でも働いたか?

思えば、母の太陽星座は水瓶座でした。

太陽星座が獅子座の娘との家庭生活は居心地はかんばしくはなかったこともあるでしょう。

それは私の方でも同様で、何年も反発ばかりで口もきかない時代もあり。そもそも登校拒否児でした。

ただ、自分のタロット人生においては、2番の札にも、17番にも、母を感じることができたことがこの上なく有難いことで。母と、そして女性というものへの一定の理解に至ることができ。

星やタロットの世界に入らずにいたら、母の偉大さも美しさも何も知ることができなかったでしょう。

愚かな娘と賢い母の関係性はしかし、西洋占星術と天文学との関係性にたとえられてもいる。。わるいものではないのでしょう。

詩人、ウェイトのフレーズで好きなのが、「女教皇」について、She represents also the Second Marriage of the Prince who is no longer of this world; she is the spiritual Bride and Mother, the daughter of the stars and the Higher Garden of Eden. She is, in fine, the Queen of the borrowed light, but this is the light of all. She is the Moon nourished by the milk of the Supernal Mother.

清らかで透明感のある心の美しい人でしたから、ベアトリーチェのようにすぐに天界の皆さんにも溶け込んで、仲よくしてもらっているのではなかろうかなどと。

大きくキラキラと瞬く星の母を胸に、与えられた命をしっかり使っていくことなのでしょう。

タロットや西洋占の講座はもう巷にあふれかえってはおりますが、ロジックが大事とは言え、ただそれをプリント配布したり書籍を読むだけのクラスでは、私自身が納得できません。

こういったものの伝統や、人間とは、生きることとは、何なのか、そういう観点から役に立てていただきたいと切に願っております。

このようなブログにお気を引かれた方にはきっと、お役に立てて頂けるかとは存じております。

井上でした☆

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posted by ステラ・マリス・ナディア・オフィス at 09:39| Comment(0) | TrackBack(0) | タロット・西洋占星術講座後記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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