・ ただ、長く相談に乗らせていただいていると、短時間のセッションの中で、問題の本質にせまることは可能だし、それは決して「未来を当てる」といったスピリチュアルな現象などでもないことがわかってもらえると思うが、要点をつかむ力、判断力がついてくる類のことなのだ。ある程度の判断材料で類推する力がつくともいえる。「当たらないこともあるから解釈に自信が持てない」という声もあったが、「当てよう」とすることをそもそもやめたい。つけるべきは聴く、観る力と集中力でしょう。
・ 相談者にしっかり向き合いその声をよく聴きながら、絵柄を観察して時に何をどう感じるか」という練習を。一枚一枚の絵札を丁寧に扱い、「確かなもの」を拾い上げていくような作業を重ねる中で、そうそう解釈の幅は広がらないはずです。。が、私自身がわざと解釈の幅を広げ、バリエーション豊富にストーリー作りをするので皆はびっくりしてしまうのだろう。その真意は伝わっているかと。
・ たとえば男女関係などで、その2人が交際が浅いのか、結婚生活が長いのかなどで、同じ札でもどう解釈しどう表現するかは多岐に渡ってくるため、細かい状況・情報を把握していないと適切に解釈できないというお声も。そう感じるなら、タロットを繰り出す前に、こういう情報だけは知っておきたいということを自ら相談者に質問しておくべき。助走なく、いきなり走り出してしまうことがつまづきの元でもあろう。解釈以前に、事前のコミュニケーション、状況確認、次回もっと伝えていこう。
・ 時に、占術から導き出せる答えが一般論的であったりもするが、そもそも占術というのは、暦、即ち四季を通じた自然の変化と密接に結びついている。多様化した価値観、利便性を極めた現在社会の習慣の中で、失った「自分自身」を取り戻し、周囲の波にどう乗れるか、だ。占いに期待をして足を運ばれた相談者に、「一般論を聴きに来たのではない」怒られた事が私にもある。やはりもっと「占い師っぽく」、語る必要があったのだろう。
・次回は小アルカナ「9」。しばらくは50枚の数札一枚一枚を身につけることに集中して、人物札に入ってから、ケルト十字展開法で解釈中心の授業としていく。
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