「あさイチ」というNHKの番組で、占い依存がテーマで、その依存についての心のからくりみたいなものが取り沙汰されていました。
占い師だけでなくて、人の相談に乗る立場の人間は、相談者の自立支援者であらねばならない。
だから、最終的には相談者がもう相談に来なくていいという状態に導かなければ、、云々
そうですね、それはまったく正論ではありますが、「一般論」に答えを求めていないが故に、相談者は「占い」を訪れるものです。
一般の身の上相談と占術を介した相談がどう異なるのかという、そういう土台的な話題が皆無だったのが残念です。
人が「占い」に相談に来る段階というのは、多く「自立支援」を求める段階ではないということは、現職の占い師さんなら深く痛く共感して下さるところでありましょう。
誤解を恐れずにあえて言わせていただければ、占いに来られる方は、その人の中の「心的な真実」を、見極めようとして来られている。
心の、ココロの問題なのです、その人の。
現代社会において、私たちは自分自身から目を背けながら、生活をせざるを得ないのですから、自分を見失うのはたやすいこと。
「見失った自分を取り戻そう」と、、あがいてもがいて、試行錯誤の中で占いの扉にも手を伸ばすという感じでしょう。
だから、占い相談というのは、現実問題今日明日、何をどうすればいいかという次元で話をする身の上相談とは根本的に異なるのです。
ご相談者が自分を取り戻し、進む道を見極めていただけるところまで、どうサポートしうるのか、2010年開催したタロット・レメディセミナーでも、そんなことが大きなテーマとなりました。
まちょっとうちの関係の占いファンの人には深く考えてもらいたいところだなと思って。
他方、自立が必要なことなど百も承知というケースもあります。
そう、単に身近に相談する人がいないというのも見逃せない現状です。
ただグチ、不平不満を聞いてもらいたいというところが大きかったりする。日本の教育というのかしら、「弱音を吐くな」「逃げるな」そんな古い慣習的な問題を感じることがあります。
「家族や友だちになんて話せない」。。よくよく聞くおことばです。
家族や友だちといったって、相談しても一般論でかわされたり、道徳めいた批判をされたり、そんな答えがかえってくるようで、ホントに信頼・友情・愛情関係と言えるのかあれですが。
ただ温かく受けとめ共感して欲しい。。そんな思いを抱えて、ご相談者は、占い師の元を訪れているのです。
心がカゼを引いたなら、ある程度の処方箋が効果的でしょうが、心が風邪を引くちょっと手前のね、元気がない、気力が出ない、無性に悲しい、苦しい、イライラする等々、そんなところで、人は安らぎを求めるのです。
そうして、12星座で語られることやタロットの出目として出る絵柄とシンボルは、ある意味、相談者の姿見のようなもの。そこに如実に浮かび上がる自分の本来の姿に、、
自分から逃げても逃げ切れない。自分にうそついて、目を背けていても、そんな自分といっしょにいるのが一番疲れちゃう。。
疲れるほどに、強く強く楽になりたいと、幸せになりたいと、求めるようになるものです。
さてさて、幸せって、あなたの幸せって何でしょう?
ここをいっしょに考えていくのが、占術家の仕事だと、私はあくまでも伝えて続けてゆくでしょう。0
2012年11月14日
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