2時間がアッという間で、、当初の予定通りにしっかりみなさんをみなさんに紹介、できない節もあり、申し訳なく存じております。ひとこと話せばもう脱線に次ぐ脱線。。失礼をば。。が、最後みんなで笑顔になれたから!
ちょっと会がお開きになるところで私たちがうるさかったですね、、
占いのお客様もいらっしゃるので、そういうことに注意してまたご迷惑にならないように次回も集いとかで使わせて頂きたいなと思った次第。
後記として一番伝えたいことは、やはりタロット・占術というものは、精妙な世界です。
物書き職人井上として言語化してなんぼでは、というところでもあり、ちょっと今回長くなりますが、
「自由とは?」「自分の好きに生きる人生とは」・・・壮大なテーマです。
30分、1時間でまとまる話ではないでしょう。
会の最後のほうである方に若さの秘訣はとうかがったら「自分の好きなことをやって生きる」という話が出ました。
イコール「サラリーマンを辞めたこと」「朝の満員電車から抜け出すこと」に結び付けての発想が飛び交いました。
が、まずね、サラリーマンという「職業」、、これはもう関係のないことですよね!
逆に、好きなことをやって生きるために、サラリーマンをやっている方は多くいらっしゃるはずです。
(もちろん発言者の方は重々承知で、ただご自身の身の上話に結び付けただけの話でしょう。決してその方への批判ではありません)
それよりも、リーマン、満員電車・・・という特定の職業にありがちなキーワードにどんどん話が広がっていくところに問題を感じた次第。
というのは、会のメンバーはあの「愚者」を通過した人たちのはずです……
タロットの大きなアルカナ22枚、どれも重要な札ですが、ウェイト、マルセイユでは特段に「愚者」は、いわゆる「自由」というキーワードを持つ、22枚の中でも異色の強いメッセージ性を兼ね備えた札です。
なのですから、ちょっと立ち止まって考えて欲しかった。。
「好きに生きる人生」について、ここ皆人それぞれの、何をもって「好きに生きる」ということをですね。
そして「自由」について、立ち止まって考えて欲しかったのですね。
自由に生きることと、好きなことをやるのと、また、好き勝手に生きることと、もうワガママに生きるとかね、
それぞれわけが違ってきますが、ここ混同されがち。。
というかもう人それぞれの定義になってきてしまいますよね。線引きなんてできません。
そのグラデーションの中で、常にトラブルが起こるわけです。
「そんなの私の勝手でしょう、自由でしょう、あなたも好きにすれば?」と。
微妙ということばが流行ったことがあるけれど、精妙というのがさらにその上をいく細やかさであって、この精妙さこそがタロット含む占術の根本原理。
グラデーションの中の、精妙なところにこそ、敏感になる必要がある。。。それが占術というもの。
いっしょくたにして語られるともうひっかかりがすごく。。
リーマンって、、「月から金まで9時ー5時」みたいな働き方の人を揶揄ってるところありそうですが、そういう人たちがいるから、社会が成り立っているわけでもあり。
誰かが自分の好きに、自由に生きるには、それが可能になるその土壌がやはり必要ですよね。「秩序だった社会」あってのことだってこと。
つまり、昨日の忘年会で楽しい時間を過ごすことができましたが、それはその場を提供してくださるサービス業の方あっての、それであり。そこに調達される様々な物資あってのお店でもあり。食料も配送屋さんも誰もかれもがからんで寄せ集めあった労力でもって土壌ができあがる。
その土壌に思いをはせることなく、ただわが身の自由よ、好きな生き方よと、謳歌する人がいるから痛いんでしょう。。まさにわたくしめも。
私がタロット・占術を学ぶ前は、そういうことに意識がおよばず、自分の肉眼で見えているところまでしか、見ないという姿勢で生きていた。
かなり痛い部類の人間で、今でも折に触れ気をつけるようにと。
タロットでは、ケルト十字展開など学ぶ過程がありますが、
そこで「潜在性」という観点を知る。自分の目の届かない所、不可視の領域に、そういうところにも意識をおよばせて見えていないものを「見ようとする」感覚を、養うことができる展開法です。
結果、タロットは如実に、「視覚を鍛えてくれるツール」と化すのです。
「彼の気持ちが知りたいアレルギー」なんて、早々に克服できるはずなのですが。
人の気持ちに不安になる、信じられない、そう相談してくる人は、ご自身とそれを取り巻く人との人間関係の「見方」がまだわからないだけの話では?視覚をいっしょに鍛えていったらよろしいじゃないですかね。
その方の話を聴きながら、じゃあどういう風に、おつき合いしている人の気持ちを見たり、聞いたり、触れたり、感じたり、できるようになるか、いっしょになって考えて、導いて差し上げる。。ためのタロットの絵柄やシンボルなのではないでしょうかね。
少なくともうちの会員さんにとっては、そういう仕事をもってして「占い師」の仕事とする人たちであって欲しいものです。
2022/12/28水曜日の池袋勉強会にて、しっかり学んでまいりましょう。
占い師の仕事といえば、鑑定か講師か、という発想に走りがちだけれども、いや、もっと具体的には依頼者に寄り添うのがまずどんな職業でも基本のキです。
その基本ができて、はじめて、では人生相談にと、授業にと、色々な方に来ていただくことが可能になります。
色々な方がいらっしゃるということはもう星の授業でいやというほど知るはずなのですが。。
中にはもうついて行けなくなる方も出ます。どうぞ、ご自由に。
自由の先にあるものは孤独です。場合によっては、犬しかついて来てくれません。
そんな孤独との葛藤をひた隠しにして、人は今日も笑い、楽しみを探し、誰かつながれる人を、求めるものなのですからね、そこでさまよっているもよし。
さてさて、自由に好きなように生きるなんて、職業で決まるこっちゃない。そもそもにしてありえんでしょう。
今この瞬間にもうガッチリ拘束されて、明日の朝からもうやることは決まっているのです。
この日々の暮らしの営みの連鎖の中で、どう「自由を獲得し、豊かな人生、悔いのない人生を歩めるか、ここが肝なのではないでしょうかね。
拘束されようと、制約かけられようと、その中で、自分の自由をつらぬく生き方をめざしたいものです。
そして、最期に微笑みを浮かべることができる人生を。
マガジンで連載中のタロットパラレルワールドの中で、A.E.Waiteは娘シビルに「自由であれ」と伝え、もしその先に自死というものがあるなら、それは受け入れると言います。普通は「死なないで」というところですが、、
自死という自由について、あなたはどう考えますか?
もし、自分が心からどうしてもやりたいことと、最愛の家族の意向が拮抗したら、あなたはどうするでしょう?
「自由とは?」「自分の好きに生きる人生とは」・・・ほんとにほんとに壮大なテーマです。
だからタロット=「愚者」ぐらいの発想になる人も多い。人を引き付ける「愚者」。なのではなかろうかとも。
占術的思想という当方の十八番のカテゴリの中で、今後も折に触れ、大切にして温めていきたいテーマでございます。
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