- お名前:Sさん(女性、家族あり・動植物多数)
- 鑑定日:2025/09/02火曜日
- 占的:今後手術を受けることがあるのだろうか?
上記の占的に対して下記が出た場合は?
問1:太陽
ドダル版では、片目の少年のみぞおちに、目の見える友人が触っており、これによって少年のもう一方の目が開くという儀式の図像となっています。石工の「親方の目」とは、石を腹で感じる極めて鋭敏な感覚であり、それは同志によって目覚めさせられるもの。ここでは25の光の玉が描かれています。

設問1 太陽
「この絵柄のようになってくる」と解釈すれば、これは手術を受ける可能性は高い部類になるというのがひとつの解釈ですね。半々でしたでしょうか、割と、「まったくないです、心配なし!」という解釈もあり、白か黒か二分するような回答を得た次第です。
タロットは「絵札」ですので、理屈ではなく、絵柄が物語るところに私たちが何をどう感じるかですね。だからここでは正誤ではなく、これからずっとこの絵札でもって、何をどう感じていけるのか、感じたものをどのように役立たたせていけるかという話をしてまりますね。
特にわかりやすいのがドダル版の解説書ののマルセイユ・タロットの日本語解説書の冒頭一説です。
図像が伝えることではなく、図像が行っていることをしなさい。
⇒図像が伝えることをあれこれ解説する、解説文=書籍に何が書いてあるかということよりも、シンプルに「絵柄」のようにしてみてくださいと、ドダル版の著者は冒頭から提案してくださっております。
わたしたちが、私たち自身にフォーカスするためのこの絵札に、
「手術を受けることになるのか、否か?」と未来の成り行きを問うことが、
そもそも占的としてあまりふさわしくはない……ということをひとつ心に留
めましょう。
私も駒込のワンルームでやっていた頃とはお伝えの仕方も変わ
ってきまして、「これから、どうなるでしょうか?」と自身の未来を問うよ
りも、ご自身が「どうしたいのか?」「どうのように行動するか?」
そういう心と行動の指針を「占的」としましょうと呼びかけています。
未来がどうなるか?という占的では、ほとんど札を繰り出すことはなくなっております。
がしかし、Sさんご自身のお身体のことをお案じになっての切実な問いをまた、まったく否定するものではありません。こういうときのための占術でもあります。
都内の鑑定所に出ているときと同様、課題であろうと、ていねいに慎重に、考えさせていただいております。
マルセイユ・タロットの「太陽」、特徴的な構図として、「2人の子供の存在」がありますね。
ノブレ版では、少年の手は少女の心臓に触れ、彼の心を彼女の心へ伝えています。少女の手は少年のうなじに触れ、「神への扉」を開いていることが語られています。

心を開いた相互関係において、彼らはおたがいを直接的に理解し、もはやことばを必要としないほどの高い意識で交流しているのだと。たがいに助け合い癒すことができる力、そのエネルギーが天空から降り注ぐ19の光の玉に描き表されているのだと。
彼らが立つ地面は緑色です。緑は、ギルドの親方ジャック・メルメの希望の色。希望とは、変化をもたらす意識です。ここは、明日は明日の風が吹くことを確信する精神の庭なのです。
カモワン版では、西洋儀式魔の伝統における新規参入式、入信、師弟愛、兄弟愛、やはりフラタニティを物語る札だとされています。

子どもたちの周囲には壁がめぐらされており、彼らが完全に守られていて、片方の子どもがひとりの新参者を受け入れ導く図像だといいます。
人の太陽崇拝の意識が、太陽によって吸い上げられているさまが描かれています。そのため、水滴の形が上にのぼっていくイメージで描き表されています。
「友愛」=助け合い、手を取り合い、付き添いが必ず必要な手術の様相にも見えます。
これらの札が教えてくれるように、病気やケガがあるからこそ、私たちは助け合えるのだし、大事なことは兄弟愛なのだと、そこに占的が「手術を受けるのか否か」とくるわけですから、「受ける」こともあろうかと。
手術=いいとかわるいとかではなく、肉体につきもののメンテナンス作業であって、こういうことがなければ、健康にも人の痛みも、解りません。誰もがするべき、大事な経験なのだと思います。必ず手を差し伸べてくれる人がいて、かえって「ひとりではない、私も誰かを支えよう」思うことになるのかもしれません。
それでもやはり、半数の人は「これは幸せ、健康の象徴だから、手術はない」と仰るかもしれません。
解釈はその都度、生ものです。ひとつ一例としてお届け致しております。
問2:吊るされた男

占的が「手術を受けることになるのか、否か?」で、
「この絵柄のようになってくる」と解釈すれば、やはり手術はあるのでしょう。
手足の自由がきかない「長い入院生活をともなう」可能性、書いていただいているように「医療機関にお任せ」ということは、重症だったり、やはり入院治療が長引く可能性なども付け加えることになってきます。
ただ占的が「手術があるか、ないか」、YESorNOなので、それ以外のことは可能性としてさらっと付け加えることで、あまり立ち止まって深く掘り下げるのはおススメではありません。
設問3:恋人

占的が「手術を受けることになるのか、否か?」で、
「この絵柄のようになってくる」と解釈すれば、元気にご近所づきあいをしているような、ときめき感と出会いの予感さえする風景画を見るにつけ、そうですね、やはり手術はないのでしょう。
絵柄の中央の男性の服がはだけているようにも見え、検査で通院するぐらいのことはあるかもしれません。左右の女性たちが何やらささやく様は、「あちらの病院がどう、こちらの医者がどう」といった情報交換があるのかもしれません。
以上、「マルセイユタロット教室」をもう少し読み進めていけば、あとは楽勝!
一枚から2 枚クロスで、色々と占うのもよいと思います。
先の通り重要なことは正誤ではありません。この絵札を自身にどう役立てていくかですから、たとえば実際のセッションでは、この後に発生するさらなる相談者と占師のやり取りのほうが格段に重要になってくるでしょう☆彡